企画書で、相手がまず最初に目にするのは、言うまでもなく「表紙」です。それだけに表紙の作成には難しさを感じる方が多いのではないでしょうか。しかし、抑えるべきポイントはそう多くはありません。社内向け企画書、社外向け企画書で、若干要素は異なりますので、それぞれの表紙作成のコツをお伝えします。
目次
企画書の表紙 必要な要素
「社内向け企画書」の表紙の要素
まずは「社内向け企画書」についての解説です。会議資料、提案書、報告書などですね。だいたい以下のような要素が入っていれば大丈夫です。
①会議名 「新商品企画会議」「●●●イベント報告会」など、特定の会議で使用する資料の場合はこういうのを付けておいたほうが良いでしょう。
②「関係社外秘」 これはその会議の関係者以外に開示してはならない場合は必要です。該当しない場合は不要です。目立つように赤字、囲いをつけて表記するのが一般的です。英語で「Confidential」で記載するのも同じ意味です。
③タイトル こちらは表紙の肝で、必ず必要な要素なので、一番目立つようにします。できれば40ポイント以上のフォントで一行に収めるのが望ましいです。逆に言えば、それに収まる文字量に絞り込んでタイトルを考えた方がいいでしょう。一目で「何についての企画書なのか」が読み手に伝わるようなタイトルを決める必要があります。
④サブタイトル こちらは「タイトル」だけでは伝わりきらないことがある場合に補足的にいれますが、個人的にはあった方がより読み手に優しい資料になると思います。こちらはタイトルよりやや小さいフォントで、文字数はやはり1行で収めるのが理想的です。
⑤日付 こちらはその会議が行われる日、提案する日を記載します。「その企画書を作成した日」ではありません。なぜなら読み手第一に考えた場合、「いつの会議だったか」「いつ提案された資料だったか」が後で読んでもわかるようにしておくべきだからです。作成者が「いつ作ったか」は読み手には関係ないことです。
⑥部署 社内の資料では必ず入れましょう。
⑦氏名 もちろん必要です。作成者、提案者、報告者などの氏名を入れます。
「社外向け企画書」の表紙の要素
次に「社外向け企画書」の場合です。
画像を大胆に使う
①宛名
こちらは入れない方も見受けられますが、社外の場合は必ず入れるのがマナーです。面倒でも相手によって必ず書き換えて使います。
②自社のロゴ
社内企画書では入れていませんでしたね。入れても間違いではないのですが、パワポ資料では「不要な要素は極力削る」方がよりメッセージが伝わりやすくなるため、社内ではあえて自社名は入れる必要はありません。逆に社外向け企画書、提案書などでは、自社名を覚えていただく、思い出していただくために必ず入れましょう。ロゴですとヴィジュアル的に頭に入れていただきやすくなるので効果的です。
③タイトル
こちらは社内資料の場合と同じ考え方です。大きめのフォントで1行で収めましょう。
④サブタイトル
こちらも社内資料と同じです。
⑤日付
こちらもですが、作成日ではなく、打合せ、プレゼンなどの日付を入れます。
⑥会社名
ロゴを入れる場合でも、署名替わりに入れておくのが無難です。
⑦氏名
打合せ、プレゼンをする担当者名を入れましょう。
⑧コピーライト
こちらは「この資料の権利は弊社にあります」という主張をするための表示です。入れないことも多いと思いますが、勝手に使いまわされたりを防止するためには入れた方がいいでしょう。
企画書の表紙 デザインは?
「社内向け企画書」の表紙の要素
社内向け企画書の場合、それほど表紙にデザインは入れる必要はありません。むしろ、過度にデザインすると「こんな作業に時間をかけていたのか」と思われかねません。「伝わりやすければオッケー」という考え方で大丈夫です。
少しは見た目良くしたいと思われる場合でも、このぐらいにとどめておくのが無難です。
「社外向け企画書」の表紙の要素
社外向け企画書や提案書の場合、もう少しきれいに作りたいものです。表紙は「顔」です。プレゼンなどでは競合と比較されることもありますから、表紙でも印象に残したいところです。
とはいえ、プロのデザイナーが作るようなものでなくても、上記の表紙にこれぐらいのアレンジをしていただくだけで、かなり変わります。
いかがでしょうか。これぐらいなら技術的にも難しくありませんね。
企画書の表紙 「配色」について
表紙に限らずですが、多くの方が悩まれるのが色使いについてです。これも下記だけ抑えていただければ問題なし!です。
使う色は2~3色以内にする
たくさんの色を使うのが「デザイン」だと思われている方は多いです。ポスター、チラシなどは別ですが、あくまでも「ビジネスシーンの資料」ですから、過度なデザイン、色使いは不要です。逆に色の数は極力減らした方が品がよく、読み手が気が散らない資料になります。
こちらに関しては、以前下記ブログでより詳しく解説しています。
迷ったら「コーポレートカラー + グレー」
色使いに関しては非常に奥深いものであり、デザイナーはしっかり勉強されていますし、「色彩検定」という試験があるほどです。一般的なビジネスパーソンはそこまで色に関する知見はないかと思います。そこで、難しく考える必要がなく、効果的でもあるのが「コーポレートカラー + グレー」だけにする、というものです。
グレーは非常に汎用性が高く、どんな色にも大体合いますので、ビジネスシーンでは多用されます。
表紙のフォントも無難なものを
フォントですが、表紙だからと難しく考えることはありません。本文中でメインで使っているフォントを使う方が、むしろ統一感ができて良いかと思います。
メイリオや游ゴシックなどで大丈夫です。
パワポ資料のフォントに関しては、こちらで解説しています。
企画書、提案書の表紙の考え方・作り方【まとめ】
企画書、提案書の表紙も、本文中と様々な基本的な考え方は同じです。無駄な要素は省き、極力シンプルにして伝えるべきことを伝えることを最優先にします。ただ、社内向けか社外向けで若干違う要素が入ることはあるということと、社外向けは少しデザインした方がより相手の印象に残りやすくなるということは覚えておきましょう。社内向けは無駄なデザインをして、余計な工数がかからないようにする工夫も必要です。
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