
会社説明会をはじめとする採用活動は人事部にとって一大イベントですよね。
特に昨今は、空前の働き手不足で、各企業ともに人材獲得に必死です。
いざ会社説明会に向けてのスライドや配布資料などを作成するとなっても、具体的に「どうしていいかわからない」という方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、幸いにも会社説明会の資料に盛り込むべき内容やパワポの作り方はある程度決まっていますので、まずはそれに沿って作成していけば大丈夫です。
そこで今回は、企業の担当者の方向けに、会社説明会のパワポの作り方をご紹介いたします。
会社説明会の目的とパワポ資料の役割
会社説明会は学生に自社のことを知ってもらい、求める人材にアプローチするきっかけの場です。
就活生にとってあなたの会社は数あるうちの1社に過ぎないことをまず意識しましょう。
その点では、学生の知りたい情報を伝えつつも、いかにして"印象に残すか"が問われているのです。
特に、ここ数年の学生は過去のどの世代よりも多くの説明会に参加していて目が肥えているとも言われています。
リクルートの調査によれば、22卒の学生が参加した説明会の企業数は平均19.7社と、前年の学生と比べて5.1社も増加しているそうです。

また、説明会の開催方法には対面とWebの2種類がありますが、対面形式の説明会に参加した数は21卒が6.8社→22卒が4.5社と減少した一方で、Web説明会に参加した数は21卒が9.6社→22卒が17.3社と、Web説明会への参加が約1.8倍増えていることがわかります。

学生の説明会に参加する数が増加している理由としては次の3つが考えられるのではないでしょうか。
1つ目に、説明会をオンラインで実施する企業が増えたこと。
2つ目に、会場に移動する手間が減ることで複数の説明会に参加しやすいこと。
そして、3つ目がコロナ禍で先行き不安な状況から学生の就職意欲が高まっていることです。
対面で実施していたものがWebに移行しただけと考える方もいると思いますが、従来通りというわけにはいきません。
説明会のオンライン化によって、従来のような対面での説明会で可能だった社員間の雰囲気や社風といった非言語情報を伝えにくくなっているため、より一層説明会のパワポの重要度が高まっているのです。
しかし、そのことに気づかないまま従来通りの説明を続けている企業も少なくないのではないでしょうか?
学生側は新卒で初めて会社員と働く会社を決めることになるので、不安でいっぱいのはずです。
だからこそ、「職場のリアルな人間関係」などの一見すると伝わりづらい非言語情報を、あえてスライド内で言語化して紹介することで他の企業との差別化を図ることが出来るかもしれません。
また、時代の流れとともに会社説明会のパワポ資料に盛り込むべき内容も変化していきますので、学生側のニーズを汲み取り、印象に残すための工夫を施していきましょう。
より学生に訴求できるパワポを作る方法
会社説明会の資料の重要度が高まっている背景についてはある程度理解して頂けたと思いますが、具体的にどのようにして資料を作成していけば良いのでしょうか?
ここからは具体的な会社説明会のパワポの作成手順について解説していきます。
会社説明会の資料を作成する目的を決める
まず初めにすることは会社説明会の資料を作成する目的を決めることです。
なぜなら、目的を決めずに作り始めると何が伝えたいのか分からない資料になってしまう可能性が高いからです。
以下のようにターゲットを絞り込む(ペルソナ設定)ことで、必要な情報に大まかな検討をつけることが出来るかと思います。
- 説明会に来てくれるのはどんな学生?
- その学生はどんな内容を期待している?
- その学生は自社の業界、業種に対してどの程度理解がある?
- 説明会を聞いた後、学生にどんな行動をとってほしい?
資料作成の目的が決まれば自ずと盛り込むべき内容も絞り込んでいきやすくなりますので、まずは目的を考えるところからはじめてみてください。
目的から逆算して話す内容を決める
目的を決めたら、そこから逆算して話す内容を考えてみましょう。
たとえば、もし貴社が属する業界が一般的に知られていない業界であれば、目的は就活生に「自社の属する業界について興味をもち、さらに自社について調べてもらう」ことに設定しているかもしれません。
一見すると業界について知ってもらうだけでは自社を志望してもらえないのでは?と感じるかもしれませんが、もしその業界の中で自社のシェア率が高かったり、あるいは業界自体が右肩上がりで成長しているのであれば、自然と興味を持ってもらえるはずです。
その場合であれば、自社の属する業界についての解説や、業界内での自社のポジションに重きを置いて説明しつつ、募集要項や会社概要、企業理念、福利厚生などの必要な情報を盛り込んだ構成にするのも良いでしょう。
しかし、それでは自社に興味を持ってもらうためのフックが弱いので、社員にインタビューに協力してもらい、「仕事のやりがい」や「入社前と入社後の変化」などを追加するのも一つの手です。
設定した目的を達成するために必要な情報は何かを明らかにした上で、どの情報をどこまで説明するか優先順位を決めてください。
いろいろ考えている内に混乱してくることもあると思いますが、悩んだ時は「会社説明会の資料を作成する目的は何だったか?」を振り返ってみましょう。
話す内容を決めてからパワポを作る
話す内容や構成が決まったら、いよいよパワポを作成します。
資料作成時には押さえてほしいポイントが山ほどありますが、その中でもよく言われる「1スライド1メッセージ」を意識するといいと思います。
なぜなら、Z世代と呼ばれる近頃の学生は長文が苦手だと言われているからです。
SNSなどに慣れた今のZ世代は、情報を瞬時に"見た目"で判断します。
たとえばTwitterは1ツイート140字以内という文字数制限がありますし、InstagramやTiktokなどのSNSは写真や動画などの非言語情報がメインになっていますよね。
そのため文章は簡潔に記述し、なるべく図やイラスト、グラフ等で視覚的に理解しやすい資料を作成することが重要になっているのです。
できる限り多くの情報を詰め込みたい気持ちは痛いほどわかりますが、グッと堪えて資料を読む学生側の視点に立ち、スライド1枚ごとの情報量が多くなりすぎないよう注意しましょう。
見やすい資料作成のコツについては下記の記事でも解説していますので、詳しく知りたい方はぜひ気になるものを参考にしてみてくださいね。
見やすいパワーポイント資料を作るためのレイアウトの3つのコツ
会社説明会のスライド資料に記載するべき項目
ここまで会社説明会のパワポの作り方について解説してきました。
では、何を記載すればいいのか、が問題です。
会社説明会のパワポは基本的に「会社概要・企業理念・事業内容・仕事内容・募集要項」の5つから構成されていますので、必要な情報の参考にしてみてください。
以下に、項目ごとで一般的に盛り込まれる要素についてもご紹介しておきますね。
(※項目内のすべてを盛り込まなければならない訳ではありませんので、必要に応じて取捨選択してください)





就活生の印象に残る会社説明会のパワポを作る3つのコツ
就活生の印象に残る会社説明会のパワポを作るコツは以下の3つです。
- スライド共有サイトなどにある優れた資料を参考にする
- 先輩や上司に作った資料を見せてフィードバックをもらう
一つずつ解説していきます。
スライド共有サイトにある優れた資料を参考にする
印象に残る会社説明会の資料を作成するコツの1つ目は、他のいい資料を参考にすることですが、調べ方がわからない場合は、「スライド共有サイト」というのを参考にするといいでしょう。
SlideShare、Speaker Deckといったスライド共有サイトも有名ですが、海外サイトになるので日本語の資料は少なめです。
ですので、日本発のスライド共有サイト「Docswell(ドクセル)」で他社の会社説明会の資料を探すと良いでしょう。
Docswell(ドクセル)
今回は参考までに、Docswellにスライド共有されている株式会社カカクコムの会社説明会の資料をご紹介します。
株式会社カカクコムは「価格.com」や「食べログ」など、言わずと知れたサービスを展開している会社なのでご存じの方も多いのではないでしょうか。
株式会社カカクコム 会社説明会 資料
https://www.docswell.com/s/kakaku-recruit/ZVDVJZ-2022-10-03-093939#p1
そんな株式会社カカクコムの説明会資料でまず注目して頂きたいのが、スライドの随所で画像など大胆に配置され、見た目を引くデザインとなっています。
また、スライドに記載されている文章も非常に簡潔です。
恐らく伝えたいことは山ほどあったと思われますが、極限まで情報が削ぎ落とされています。
まさにイマドキのZ世代と呼ばれる学生に刺さる資料になっているのではないでしょうか。
沿革の部分に関してはやや情報量が多い印象も受けますが、人間は物語形式だとスムーズに理解しやすいと言われています。
その部分だけ意図的に情報量を多くしたのかどうかはわかりませんが、理にかなったスライド構成になっていますね。
逆に沿革以外の部分は基本的に簡潔な文章+画像で構成されており、とても見やすくわかりやすいスライドが多数含まれているように感じました。
やや難点と感じるのは、テキストが色が薄く、小さいため、見る学生が一生懸命読まないといけない、という点です。もう少し大きくはっきりしたフォントで「読ませる」というより「見せる」ことを意識した方がいいかもしれません。
ぜひ参考にできる部分は積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。
先輩や上司に作った資料を見せてフィードバックをもらう
印象に残る会社説明会の資料を作成するコツの2つ目は、自社について多くを知っている上司や先輩に作った資料を見せてフィードバックをもらうことです。
なるべく早い段階で見てもらい、改善のためのフィードバックをもらうと早く良い資料が作れるでしょう。
また、客観的な視点を取り入れる過程で他の人がどこに疑問を感じるのか事前に把握できるので、質問対策が立てやすくなるというメリットもあります。
修正する手間も考えて、なるべく早い段階でフィードバックを受けておくことをオススメします。
まとめ
今回は、企業の担当者の方向けに、会社説明会のパワポの作り方をご紹介いたしました。
いかがでしたでしょうか。
会社説明会のパワポ資料に限らず、資料作成の基本的な流れは目的を明らかにした上で、そこから内容を逆算して組み立てていきます。
聞き手である学生の期待・仕事や業界に対する理解度などを想像し、どのような情報をどの程度盛り込むべきか考えてみてください。
どのような情報を盛り込むべきか悩んだ際には、資料作成の目的に立ち返ったり、一般的に盛り込まれる項目をチェックすると必要な情報が見えてくるはずです。
もしそれでも分からないのであれば、ウェブ上に説明会資料を公開している企業もありますので、参考にしてみることをオススメします。
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