
パワーポイントで作成するグラフの一つで「折れ線グラフ」があります。折れ線グラフはあるデータの増減の推移などを時系列で、視覚的にわかりやすくするためのグラフです。
あくまでも筆者の印象ですが、一般的にパワーポイントで作成する資料において、折れ線グラフは円グラフや棒グラフより使われることが少ないと思います。「売り上げの推移」「人口の増減」など、棒グラフでも表現できますが、折れ線グラフのほうがわかりやすくなる場合があります。これについては後ほど説明いたします。
円グラフ、棒グラフ、また様々なグラフの使い分け方など、過去の記事もぜひご参照ください。
参考記事:
目次
パワーポイントでの棒グラフの作り方
パワーポイントの「挿入」タブから「グラフ」をクリック、「折れ線」をクリックします。

すると7種類の折れ線グラフが表示されますが、
「積み上げ折れ線」「100%積み上げ折れ線」は使う機会は少ないように思います。これは棒グラフの「積み上げ棒グラフ」「100%積み上げ棒グラフ」にしたほうが効果的に表現できるかと思います。この記事では触れません。主に使われるのは「折れ線」「マーカー付き折れ線」です。これはお好みで選んでいただいてもいいのですが、私の経験上、「マーカー付き折れ線」のほうが好まれますので、今回はこちらで解説いたします。

一番右の「3-D折れ線」は使わないようにしましょう!過去の記事「パワーポイントでの棒グラフの作り方・見せ方」でも3-D棒グラフはやめましょうと書きましたが、折れ線についても同じで、見にくくなり、データの比較がしにくくなります。デザインしたくなる気持ちもあるかと思いますが、「資料としての正確性」を優先しましょう。

「マーカー付き折れ線」をクリックするとこのような画面になります。

デフォルトでは3本の折れ線が作れるようになっています。「系列2」「系列3」を選択してdeleteキーを押せば、削除して1本や2本にすることもできます。

増やし方は簡単で、「系列3」の右に「系列4」と打ち、数値を入力するだけでグラフに反映されます。

折れ線グラフは多くても4~5本程度にするのがおすすめです。それ以上になると複雑すぎてわかりにくくなります。どうしてもそれ以上になってしまう場合の考え方も口述いたします。
デフォルトでは「カテゴリ1」~「カテゴリ4」となっていますが、例としてわかりにくいので、「1月」「2月」「3月」「4月」に変更してみます。グラフ上で右クリック、「データの編集」をクリックすると先ほどのエクセルが表示されますので、打ち換えましょう。すぐに反映されます。

ついでに、「系列」というのも意味が分かりませんので、ここでは「営業1課」「営業2課」「営業3課」「営業4課」と打ち換えて、それぞれの課の売り上げの推移を見せるグラフにします。

折れ線グラフでの「系列」の見せ方
グラフの下に「営業1課」~「営業4課」の凡例があります。デフォルトではこうなりますが、ここはひと手間かけてでもわかりやすくしたほうがいいです。書く折れ線の右に「営業1課」などとテキストとして入力します。

この方が、読み手がグラフを見たり、「この色は何課か」などと下を見たりして迷わず済むので、読み手に優しいグラフになります。
これができたら凡例はクリックして、deleteキーで削除してしまって問題ありません。グラフ上部の「グラフタイトル」も削除して、「各課営業成績」とテキストボックスで入れてみましょう。

データラベルは入れる?入れない?
データラベルとは、グラフの各マーカーの箇所に数値を表記されることです。折れ線上で右クリック「データラベルの追加」をクリックすると数値が表記されます。

しかし、折れ線が1本か2本ならまだいいかもしれませんが、この4本の例の場合、数字だらけになり、非常に見にくくなります。
グラフを作成するにあたっての基本的な考え方ですが、「数値が上がってるor下がっている」「各課の比較」を視覚化して分かりやすくするのが目的です。数値まで見せる必要はありません。数値が必要な際は表で作成し、資料の最後に「別添資料」「Appendix」などとして付けておき、細かい数字が知りたい読み手にはそれを見るように促します。口頭で話してもいいですし、グラフの下などに「詳細は別添資料参照」と書いておくと親切です。

これで完成としてもいいかと思います。
折れ線の色を変える
もし折れ線の色を変えたいときは、このやり方になります。
折れ線上で右クリックし、「データ系列の書式設定」をクリックします。

「系列のオプション」というのが表示されています。ペンキのマークをクリックしましょう。
「線」と表記されていますが、すでに線のオプションが表示されていますので、ここで「色」をクリックし、使う色を選んでください。

太さも変えれますし、点線にしたりもできますね。
マーカーのサイズや形を変える
折れ線上のマーカーをもっと大きくしたりしたい場合もあるでしょう。
これは先ほどの「データ系列の書式設定」の「線」の右に「マーカー」とありますので、クリックします。

「マーカーのオプション」とありますので、クリックします。

ここで、デフォルトで小さな丸になっているマーカーのサイズを変えたり、丸ではなく四角にしたりできます。もちろん色を変えることもできます。

この折れ線グラフでは、何を一番訴えたいのか
折れ線グラフに限らずですが、グラフは「何を伝えたいのか」を視覚的にしたものです。読み込まなければいけないようなグラフでは、読み手が惑わされたり、一番伝えたいことが伝わらず、別の捉え方をされてしまう可能性もなくはないでしょう。
そこでメッセージがしっかり伝わる折れ線グラフの作り方を二つご紹介します。
一番見せたい折れ線だけ色を変える
今回の例の場合、最初の2か月低迷していた営業3課が急上昇していることを強調したいとしましょう。その場合、他の線をグレーにして、営業3課だけ色を付けるという方法があります。
「グラフのデザイン」から「色の変更」をクリックし、「モノクロ」の中にあるグレーをクリックします。

するとすべての折れ線がグレーになります。全部同じ色ではないので、区別はつきますね。
そして、営業3課だけ、ネイビーにしてみましょう。やり方はさきほどと同じです。

これでも読み手は自然と営業3課の折れ線に目が行くと思います。
さらに右の「営業3課」というテキストだけ同じ色に変えたり太字で強調するといいでしょう。

メッセージを添える
さらにやるのであれば、「営業3課が急上昇」というテキストを大きく入れてみましょう。
グラフ自体を少し小さくし、右の空いたスペースにテキストで打ち込みます。

これで、このグラフで伝えたいことが明確になりますね。
パワーポイントでの折れ線グラフの作り方・見せ方【まとめ】
今回はパワーポイントでの折れ線グラフの作り方、見せ方を解説しました。円グラフ、棒グラフ、折れ線グラフ、いづれにも当てはまることですが、単なる「データを表示しておきました」ではなく、「そのグラフで一番強調したいことは何か」をはっきりさせることが重要です。そのための見せ方も解説してきました。
これができるだけで、資料の完成度はぐっと増します。ぜひやってみてください。
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