【これでなんとかなる!】パワーポイントで資料作成する人必携の本3選

 

 

あなたはパワーポイントは得意ですか?資料作成にじっくり取り組む時間はありますか?どちらも「NO」な方は、ぜひ今回紹介する3冊、手に取ってみてください。

 

 

PowerPoint資料作成 プロフェッショナルの大原則

松上 純一郎

 

 

アマゾンで☆4.5を獲得している、大変評価の高い本。
私は電子書籍で読みましたが、紙の本だと500P超で読みごたえたっぷり。
内容の方はと言いますと、正直「これさえあれば」と言っていいほど充実しています。パワーポイントの基礎的なスキルの解説はないので、逆に言うとそこさえクリアしていれば、資料作成の機会があるビジネスパーソン誰しも読んでもらいたいほどの本です。
私が日頃から気にかけていたせいもあり、「うんうん」とうなずいてしまった箇所は、まずは「一人歩きする資料を作る」 ― これはプレゼンテーターがいなくても、相手先企業内で担当者からその上司へ渡った時に、口頭での説明が必要ないほど分かりやすい資料を指していると思います。私はいつも心がけているのは、担当者レベルでさえ、口頭での説明が不要なほど、簡潔でMECE(もれなく、ダブりなく)が意識された資料作りです。
次に「早く作業することは、単なる時間の短縮だけでなく、考えるための時間の捻出につながり、それが「考える量」の増加になり、最終的には「仕事の質」の向上につながるのです」 ― これは意外と皆さん意識されてないように思います。私は不定期的にパワーポイントを使った資料作成講座のようなものを開いておりますが、まず最初に、「クイックアクセスツールバー」の(本書でも触れられています)設定から始めます。過去の参加者の95%以上と言っていいほど、これを知りません。そしてパワポで便利なショートカットキーの一覧も印刷して配り、Ctrl+C、Ctrl+Vさえ知らない方は、これだけで歓声を上げます。この時、私が必ず「これはただ作業を早くするためだけのものではない。作業ストレスを軽減することで脳内メモリを他の事に使える」と話しています。本書で書かれていることと大体同じだと思います。
最後にもう一つ引用、「資料作成自体が目的化していることがありますが、資料作成は相手に何らかの行動を起こしてもらうための手段である」 - これも納得です。昼間に営業や打合せが多く、残業して資料作りをしている方の多くが、ハッ、とするのではないでしょうか。
デザインや色使いを工夫したギラギラした資料、言いたいことをすべてテキストで羅列しておけばいいや、という資料、それは本当に相手に読んでもらえるでしょうか。

 

「伝える」という前に、まず「よし、読んでみよう」という気にさせる資料でないといけない、と再認識させられます。その他、箇条書き、配色、フォント、グラフ等、様々な見せ方について細かく解説があります。くり返しになりますが、「これさえあれば」パワポ作成はなんとかなる、と言ってもいいほど。まずは一読おすすめします。

 

 

プロの資料作成力

清水 久三子

 

 

この本の魅力は、最初の数ページで分かります。

 

「意味が分かる」「意義が分かる」。『ビジネスにおける「わかる」とは、この2つの「わかる」がともにわかった状態だと言えます。意味がわかって、意義もわかって、初めて「わかった」と言えるのです』とあります。

これは人に何かを伝える時、会話でもそうですが、資料作成においても留意しなければいけない点だと思います。

 

そう述べた後で、資料作成と料理を比較されています。

おいしい料理を作るためにはテクニックが必要。それから「病み上がりの方には消化のよいものを」等と言ったおもてなしの心も必要。これらは資料作成に必要なスキル・マインドと共通しているとも。

 

第2章では、「ハッ」とさせられた言葉があります。

『講演や研修で、受講者の方が、家に帰ってから家族にこの話をしてもらいたい』

いい映画を見たとき、人からいい話を聞いた時、誰かにそれについて話したくなること、よくありますよね? 担当者が上司に見せたくなる企画書、そういう資料を目指さないといけない、ということに気づかされました。

 

実際の資料作成については、ビシビシと厳しい事を言われます。

『構成がうまくいかないときは、そもそもの論理に問題がある』

弊社に持ち込まれる資料の多くは、このパターンにはまっています。

非常に役立つのが、「第1章〔Step5〕ビジュアル化」です。

資料作成と料理を分かりやすく比較されています。

 

①情報の質が悪い場合(料理の素材自体が悪い)

②情報量が多すぎる(具が多すぎる)

③情報の加工が適切ではない(にんじんが大きすぎる、等)

④効果を出そうをやっている事が効果的になっていない(スパイスを使いすぎている、等)

 

分かりやすいですね。

これらが全てきちんと整理されて、初めて「おもてなし」を意識した、見る人にやさしい資料になると思います。

 

最後の章になりますが、もう一度「おもてなし」について述べられています。

「おもてなし」に当たる英語は「hospitality」や「entertainment」ですが、最近では「user experience」だそうです。これは目からウロコです。直訳すると、「顧客体験」ですが、単にファクトを並べればいいのではなく、相手の立場に立って分かりやすく、心を動かす。資料を通じてユーザーエクスペリエンスを提供する。「楽しい」「うれしい」「心地よい」「感動的な」体験をもたらす資料を作ること。

 

そのためのスキル、マインドが一気に学べる本書。

 

表やグラフの効果的な作り方、チャート、フォント、色使いからアニメーションまで、女性らしくていねいに、やさしく、しかもしっかりと解説されています。

パワポ作りをもっとブラッシュアップしたい方はもちろん、企画書、プレゼンを作らなければいけないが、何から始めたら良いか、さっぱり見当のつかない方、まずは本書を手に取ってみてはいかがでしょうか。

 

 

外資系投資銀行の資料作成ルール66

熊野 整

 

「外資系企業」と聞けば、洗練された美しい資料でカッコ良くプレゼンしているイメージ、どなたでもあるのではないでしょうか。

 

「投資銀行」とはモルガン・スタンレーやゴールドマン・サックスといった、皆さん名前はよく聞かれると思いますが、数千億円、時には数兆円規模のM&A(企業の合併・買収)の助言や資金調達のアレンジを行っている銀行です。

これだけのお金を動かすため、エクセルやパワーポイントでの資料作成には大変なこだわりがあるそうです。そんな投資銀行でスピーディかつ正確な資料作成ノウハウを叩き込まれた著者による解説書です。

 

まずはエクセルでの表の作り方から書かれています。

最近の資料作成に関する本にはよく書かれていることですが、

 

・罫線は横だけ。縦線は不要

これはあまり皆さん実践されてないですが、これだけで、グッと表が見やすくなるのでぜひ試して頂きたいです。

 

あとは

・1行おきに薄いグレーを背景色にして、シマシマにする

これも美しく見やすい表にするために私もよくやっています。

 

次の章ではグラフの作成について書かれています。

投資銀行がクライアントにプレゼンする際、エクセルの表が出て来ることは少ないそうです。その理由は理解に時間がかかるため。見やすいグラフにすれば、スッと頭に入ってきます。弊社でもお客様から来た原稿に表があった時、まずはこれをグラフにできないかを考えます。うまく伝わるグラフになるとお客様に大変よろこばれることが多々あります。

 

本書では「グラフの見せ方にこだわる。どのようなグラフを使っても、実績自体が変わることはないが、相手の印象が少しでも変わるのであれば、そのための努力を惜しまない」と述べられていますが、私もグラフ作成には結構時間をかけて工夫します。多くの方が「とりあえずグラフにしてみた」ような、ポイントの分かりづらいグラフを作られますが、「このグラフはAについて説明している」ことを明確にし、まずはそのための見せ方を考えなければいけないことが説明されています。

 

その他

・必要のない情報はどんどん削る「引き算の思想」

・3Dのグラフは絶対NG(この手の解説書では必ず否定されています)

・凡例は不要、もっといい見せ方がある

・棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフ等の使い分け方

などが非常に分かりやすく説明されています。

 

そしてパワーポイントについてももちろん「短い作成時間で、効果的にメッセージを伝える資料とは」について解説されています。

 

いくつか抜き出すと、

 

①ルール化 ― 文字の色、サイズ等をルール化。それに従って同じ作業を繰り返すことでスピードアップ。

 

②数字を使って説明 ― 「弊社にはこれまでにたくさんの実績があります」

⇒「弊社は今年200件の受注実績があり、3年連続で業界1位です」とすることで説得力アップ。

 

③補足資料 ― データは全て本編に入れがちだが、冗長な資料になってしまう。補足資料をうまく使うことで、本編資料の内容が少なくできる。補足は多くなってしまっても構わない。投資銀行の資料では、本編の2~3倍の量の補足資料がつくこともある、など。

 

 

これらのことが非常に簡潔にまとめられていますが、本書の良い所は、これらTIPSと共に、エクセル・パワポでの操作方法がスクリーンショットの画像付きで説明されているところです。

中にはかなりマニアックなショートカットも紹介されていて、私も知らなかったものもあるので、ぜひ使ってみたいと思います。

基本的な考え方から見せ方まで学べ、スキルも身に付く、実践的な一冊となっております。ビギナーだけでなく、上級者の方に読んで頂いても必ず新しい気づきがあると思います。